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■会ったときより別れ際のあいさつのほうが強く印象に残るビジネスでもプライベートでも、人と会ったとき、別れ際に、「今日はありがとうございました」と、お礼を言うことはよくありますね。 とくにビジネスマンには習慣化していて、ビジネスにおいて優位にあるものが下位にある者に対してお礼の言葉を述べることもめずらしくありません。 頭を下げておいたほうが無難だ、という考えがしっかり身についているのでしょうが。 この、別れ際(最後)にいうお礼の言葉は、会ったとき(最初)に述べる感謝の言葉よりも、はるかに相手の記憶に残るものです。 記憶・学習心理学に「残存効果」というものがあります。 これは、同じ内容の言葉でも、終わりが楽観的なものであれば、楽観的な考えのほうが頭の中に残るようです。 そういう効果を指したものです。 それと同じで、人と会ったとき、最後に「楽しかった」とか「うれしかった」といわれますと、その相手に対して好印象が焼き付けられます。 ただし、先に説明しましたように、現在では別れ際の「ありがとう」は、「ごくろうさん」とか「お疲れさま」と同様、なかば習慣化していますので、感情を強く込めて言うようにすることが大切です。 あるいは、しみじみと、語るように言います。 そうすれば、「今日はあなたに会えてよかったです」「ほんとうにうれしかった」「楽しかった」という、ごく平凡な感謝の言葉も強い力を持ち、相手の心に強く楔(くさび)を打ち込むことになるのです。 |
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