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■隠すほど見たくなる人間の想像力を掻き立てよう繁華街を歩く女子中高生には、下着姿のような格好をした子が多く、パンティが見えそうなほど短いミニスカートを履き、おへそも丸出しにしたりしています。ブラジャーの肩ひもが見えるなど、わざと下着を見せている子もいますね。 それがイマドキの流行だそうですが、体のほとんどを露出した女の子を見て、男性が喜んでいるかというと、そうでもないようです。 女性の体は隠しているからいいのであって、さも「見てください」といわんばかりの格好をされても、男性の欲望はあまりそそられません。 隠しているあいだから、ときどきチラリと見えたり、それを恥ずかしそうに隠そうとする仕草が、もっとも欲望をそそるのです。 このように、人は、隠されるほど「見たい」「欲しい」という欲求が強くなるもので、古くは、オイルショックのときのトイレットペーパー騒動もそうです。 あのとき、トイレットペーパーが無くなるということで、大勢の主婦がスーパーに走った。 あげくに、全国のスーパーで売り切れ店が続出、そのとき流れた噂が「メーカーや問屋が、トイレットペーパーを隠している」というものだった。この噂によって、主婦たちのトイレットペーパー熱には、さらに拍車がかかった。 本当に、メーカーや問屋が隠していたのかはともかく、その噂で「欲しい」という気持ちがさらに高まったことは間違いないでしょう。 結婚・出産などで引退し、マスコミにまったく登場しなくなった芸能人が、その後も一部のファンのあいだで熱狂的に支持されるのも、こうした心理によるものといえます。 ステージ姿をもう見られないという飢餓感が、その芸能人への思いをいっそう強くさせるのです。 こうした人間心理を利用し、「隠す」ことで商品価値を高める商法もあります。 歌手などが、わざとテレビに出ず、プロフィールを隠すことをウリにするのも、その一つです。ただ歌だけをくり返し流して、「あれを歌っているのは誰?」と、ファンの知りたいという欲求を煽っていくのです。 人や商品は、普通その長所をアピールして売りだすのが定石といえますが、ときには、隠すことによって、長所をアピールする以上に人間の欲求に強く訴えることもできるのです。 |
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