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■相手の意見に同調しながら「イエス・バット話法」で切り返せ人と会うときは、第一印象が大切だ。優秀な営業マンは、第一印象をよくするため、相手の趣味や得意分野を調べ、相手を喜ばせる話題づくりまで考えたりします。 最初にいい印象を与えておけば、その後、多少相手に不愉快な思いをさせることがあっても、さほどの減点にはならないことを知っているからです。 最初に好印象を与えるといいのは、一回一回の会話でも同じことです。 たとえば、相手が自分とは違う意見を述べたとします。 そのとき、「それは違うと思います」とすぐに切り返したのでは、相手はムッとするだけです。たとえ、こちらの意見が正しく、相手がそれを認めたとしても、感情的なしこりが残るのです。 それよりも、相手がどんな意見を言おうと、ひとまず「そうですね」と認めてしまうのです。人間は、「自分の意見は、他人に受けいられるだろうか」という潜在的な不安をたえず抱えています。そこで、自分の意見を認められると、ひとまず安心する。 そうして相手が満足したところで、「しかし.....」と自分の意見を述べるのである。「なるほど。いまおっしゃった異見は、確かにごもっともです。 私も同じことを思っていました」と同意したあと、「しかし、この点については、こういうことも考えられるのではないでしょうか」と自分の意見を言うのです。 その意見が、同意した意見と、まったく正反対のことであってもかまわない。 とにかく相手の意見を、いったんは認めてしまうことが重要なのである。 この話法は、はじめに「イエス」といって、つぎに「しかし(but)ということから、「イエス・バット話法」と呼ばれています。 使い方には、さまざまなバリエーションがあり、たとえば最初に「イエス」といったあと、「一つ質問があるのですが、よろしいでしょうか」とたずねる話法もあります。質問するふりをして、相手の意見の矛盾や欠点をついていくのです。 あるいは、「イエス」といったあと、「ただ不勉強で、この点がよくわからなかったのですが、教えていただけませんか」と教えを乞うかたちで反論する方法もあります。 いずれも、相手を持ち上げながら反論するのがミソで、そうすれば相手はいい気分のまま、こちらの言い分に耳を傾けてくるのです。 |
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