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商品の短所を教えると、人間は信用される


店頭の販売担当者は、少しでも成績を上げようと、商品の長所を並べ立てるものです。ここが優れている、これは他社にはない機能だと美辞麗句でアピールします。



しかし、これをやり過ぎると、かえって逆効果です。
最近では、商品の情報は、テレビ、雑誌、インターネットなどを通じ、いくらでも手に入ります。値段の張る電化製品や趣味で買う高級品ともなると、消費者の知識も豊富で、各メーカーの商品を比較して、あたりをつけてから現物を見に来ることも多いです。

賢い消費者は、店員が長所ばかりを並べ立てると、「本当なのか?」「そんないいものなのに値段が安いのは、裏に何かあるからだ」などと、疑ってかかります。

★だから、手強そうな客と踏んだら、「両面提示」と呼ばれる販売方法を使うといいです。あえて、マイナス面の情報を提示するのです。
「じつは短所もありましたね」
と切り出せば、かえって信頼風得られます。長所ばかり並べ立てる「片面表示」に比べて、正直だと評価され、売り上げにつながります。

ブランド品のアウトレットショップが、その典型です。型が古い、染めムラがある、内側にシミがあるなど、欠点があるとわかっているからこそ、承知の上で欲しがる買い物客が群れとなって訪れるのです。

★両面提示の方法は、販売の仕事をする人だけでなく、誰もが使える手です。

たとえば、手持ちの品をインターネットでオークションにかけるとき、正直にキズありと表示すれば、キズを隠してだますような人間ではないと、信頼が高まります。

フリーマーケットでも同じです。「子供がシミをつけた部分がここにあるが、リボンをつけて隠し、わからなくしてある」などと言えば、相手も納得します。客のほうからシミを見つけて値切ってきたり、後で文句を言ってくることもありません。

★いかにも誠実そうに、あえてマイナス情報を与えれば、疑い深い客からも信頼を勝ち取ることができ、簡単に落としやすくなります。





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