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受付にも心をくばり、目下の者を手なづけておく


力のある人間に媚を売り、自分より下と考える相手には見下した態度をとる、そういう人種は、案外少なくないです。それが彼ら流の処世術なのでしょうが、世の中そんなに甘くはないです。

序列が下の人間が、上の人間に影響を与えることはないと思っているのが間違いです。下を無視する言動は、いつか巡りめぐって自分に返ってきます。



★したたかなワルは、下の人間への配慮を忘れません。そこから利益がもたらされることをよく知っているからです。

たとえば、初めて訪問する会社では、受付から巧妙に、感じよく振舞います。何も考えていない人が、受付で横柄な態度を取り、面会相手に会うと手のひらを返したように振舞うのとは大違いです。

第一印象の良し悪しは、その後の展開を左右します。初対面で受けた印象は、しばらく続くからです。アポイントを取りつけた相手だけに集中し、その下の人間を軽視すれば、自ずと目当ての相手にも伝わります。

受付にとって客を取り次ぐのは仕事ですが、いくらプロに徹していても、声や態度には感情がにじみ出ます。中には、プロ意識のない人間もいるでしょう。そんな受付ならなおさら、露骨に客への感情が出ます。

では、面会相手が、その受付をことのほか気に入っていたらどうでしょう。人を見抜く力があると、一目置いていたらどうなるでしょう。
話を始めるより前に、相手の中には悪い印象を植え付けられることになります。本人の前でいかにそつなく、謙虚に振舞っても、身内である受付への信頼や好意は簡単にはくつがえせないです。「こいつは感じの悪いヤツだ」との思いで、身構えるに決まっています。

ただの受付と油断してはダメです。勝負は受付に着いた段階ですでに始まっています。コートはビルや入り口に入る前に脱ぎ、受付ではいかにも感じのいい笑顔を浮かべて、会社名、自分の名前、面会相手の部署と名前などを伝えます。名刺を渡すと、相手にもわかりやすく、好感度が高まります。

もちろん、取次ぎが済んだら、再びにっこり笑い、「ありがとうございました」と礼を言います。案内されるまで間があるときは、飾ってある花のを指して、「ステキな色ですね」などとほめると、より強い印象が残ります。さらに相手の仕事ぶりや声などへの、さりげない賛辞も効果的です。

★受付の人間を射止めれば、その連鎖は落とすべき相手にもつながります。「将を射んと欲すれば、先ず馬を射よ」のことわざ通りです。本当の人間は、そうやってしたたかに世渡りしていくのです。





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