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よそよそしさをアピールして、堂々と断る


世の中には、厄介な頼みごとをしてくる人がいます。いつもは無愛想な同僚がニコニコと接近してきたり、お調子者が神妙な顔をして声をかけてきたりしたら、要注意です。警戒警報だと思って、気づかないふりをして逃げるのが正解です。

つかまってしまっても、相手のペースに乗せられることだけは避けることです。
「ちょっと話があるんだけど」から始まって、「おごるから」と居酒屋などに連れ込もうとするのが彼らの常套手段です。



★もし、親しげに声をかけられたら、改まった態度で応じること。相手は計画を練っているはずですから、予想外の反応で戸惑わせ、こちらのペースに持ち込みます。

忙しいからと理由をつけ、「それでは後日改めて」と、日時や場所を指定する。場所は居酒屋のような親密なムードが生まれやすいところを避け、少し高級感がある店や和食店の座敷席など、思い雰囲気の場所を選ぶといいでしょう。

そして、話をするときは正面に座り、座敷席なら正座するなど、改まった態度をとります。言葉遣いも、「で、お話とは何でしょうか?」「それは厳しいです」というふうに、よそよそしい表現を使います。二人の間に心理的な隔たりができ、あまり親しくない者同士というムードになります。それゆえ、相手は頼みごとをしにくくなり、自分のほうは断りやすくなります。

相手のペースに乗せられたまま、居酒屋に行くとどうなるでしょうか。カウンターに並んですわり、酒をおごられるうちに、相手のために苦労して立ち回る約束までさせられかねません。親密なムードが生まれると、相手は頼みごとをしやすくなり、頼まれたこちらは断りにくくなるからです。

だからこそ、厄介ごとを押し付けてくる人は、親しさを強調するようなセッティングをします。「こんなに親しいのにむげにはできないだろう」というムードを生み出しておいて、頼みごとを切り出そうという魂胆です。

こうした親密ムードの場で「ダメだ」と拒否すれば、悪いことをしたわけでもないのにこちらが罪悪感にかられるだろうと、相手は読んでいます。しかし、罪悪感や気まずさは、頼みごとをする側に負わせるべきです。

★よそよそして雰囲気を作れば、気まずい思いを相手に背負わせ、せいせいして帰ることができます。

危険を察知できず、相手からおごられた後で頼みごとを切り出されたときも、できるだけ場所を改めることです。「落ち着いた場所で話そう」などと切り出すことです。相手が応じないようなら、姿勢を正して改まった態度を取り、よそよそしい言葉遣いに切り替えることです。

相手が目上なら、一歩身を引いて深々と頭を下げ、「申し訳ありません」と大声で言うのもいいでしょう。いつものような気軽さのない態度をとることで、相手はごり押ししにくくなります。頼みづらいと思わせ、あきらめるように仕向けることです。






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