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大物は忙しくても、余裕のある涼しい顔をするものだ

貧乏ヒマなし、という言葉があります。稼ぎの少ない人は、あくせく働かないといけない。だから遊んでいるヒマなどない、といった意味の言葉です。みなさんの周りにも、特に中間管理職あたりにはこの言葉を自嘲的に使う人が多いのではないでしょうか。

しかし、本当にヒマがないのは、むしろ大物たちです。

ですから、大物は「忙しい、忙しい」とドタバタ走り回るような真似はしません。それは小物のすることであって、どんなに忙しくても悠然と構え、自分が決めたスケジュールを粛々とこなしていくのが大物なのです。




つまり、大物であろうとすれば、それだけ時間管理の能力が求められるのです。

大物の時間管理術と小物の時間管理術とでは、どこが違うのでしょうか。どうして大物は涼しい顔で膨大な仕事量をこなせるのでしょうか。

まず、大物はスケジュールがブレない。決められた時間の中で、決められた仕事を確実にこなす。小物のようにズルズルと期日を伸ばすようなことがありません。

なぜなら、大物は自分のキャパシティを知っているからです。

自分にはどれくらいの仕事がこなせるのか、それにはどれくらいの時間が必要なのか、すべて熟知しているのです。そして自分のキャパシティを超えるような仕事は、絶対に入れない。無理をしない。だから、大物はいつも余裕たっぷりの表情で仕事ができるのです。

私たちがドタバタするときとは、大半が1日でやるはずだったAという仕事を終わらせるのに3日かかり、その結果Bという仕事のスタートが大幅に遅れて、次のCにも影響を及ぼす、といったパターンでしょう。

自分のキャパシティを知らないため、そして仕事を断る勇気がないため、無理なスケジュールを組んでしまっているのです。

また、小物は「仕事にひと段落ついたとき」に休もうとします。だから、いつまでもまとまった休みが取れないし、常にドタバタしています。

これに対して大物は、仕事とまったく同じ優先順位で休暇を入れています。

スケジュールの中であらかじめ休みを入れ、その日はなにがあっても仕事をしない。休暇とは「仕事にひと段落ついたとき」に取るものではなく、仕事を後回しにしてでも取っておくべきものなのです。

だから、大物は多趣味なのです。休日に家でゴロゴロしているような人間は小物で、大物は趣味も仕事と同じような態度で取り組み、気分をリフレッシュさせます。大物の教養は、こうした趣味への取り組みからつくられるのです。





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