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大物は自分の欠点も含めすべて自己受容ができる

人間、誰しも一つや二つのコンプレックスがあるものです。

鼻が大きいとか目が小さいとか、学歴がないとか身長が低いとか、いろんなコンプレックスがあるでしょう。

そしていまは痩せているけれど、学生時代までは太っていたという人は、いまだにそれをコンプレックスに感じていたりします。

しかし、本当の大物とはコンプレックスを含めて、自分のことをすべて受け入れています。身長が低いのも自分。足が短いのも自分。そして仕事がイマイチなのも自分。すべてが自分であり、どれも排除しようとしない。

こうやって、ありのままの自分を受け入れることを、心理学の世界では「自己受容」といいます。
そして自己受容において大切なのは「ダメなところも含めて、すべて受け入れている」という点です。



たとえば、仕事のできる自信家がいたとしましょう。

そして彼が「オレは女にはモテないけれど、東大卒だし、誰よりも仕事ができる。だからいいんだ」と思っているとしたら、それは自己受容ができているとはいいません。冒頭の「オレは女にはモテないけど」という部分を、しっかりと受け入れることができていないのです。

ちゃんと自己受容できている人なら「オレは女にはモテない。そして東大卒で、誰よりも仕事ができる」という考え方になります。わずかな違いのようですが、これがとてつもなく大きな違いなのです。

これは誰しも心当たりがあるでしょうが、人は自分がコンプレックスにしている部分を指摘されると、過敏に反応します。

たとえば、身長をコンプレックスにしている人が、背伸びして電球を交換しようとしているとしましょう。このとき、何気なく「届く?」と聞いただけで相手は目に見えて不機嫌になります。「オレがチビだと言いたいのか!」と、過敏に反応してしまうのです。

もちろん、これでは大物らしい態度とはいえないでしょう。

そしてこうした「NGワード」が多ければ多いほど、その人の大物度は引き下げられていくことになります。

ウィスコンシン大学の心理学者、パメラ・シュミットが電話帳から無作為に抽出した345名を対象におこなった調査によると、自己受容の度合いと神経質の度合いは反比例することが明らかになりました。

つまり、自己受容できている人ほど神経質の度合いが低く、自己受容できていない人ほど神経質であるということです。

よく「コンプレックスをバネにして勉強して、大きく成功した」といった話を聞きますが、コンプレックスをバネにしているうちは、まだまだ自己受容できていないし、大物ではありません。いまだにコンプレックスは、「NGワード」のままです。

自分のコンプレックスを正直に見つめ、ゆっくりでもかまわないので、「これも含めて自分なんだ」と受け入れていくようにしましょう。そして最終的に「NGワード」がゼロの大物を目指すのです。





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